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81万件のログが宿る「社長の分身bot」

社員の誰もが社長の“暗黙知”を活用し、迷いなく動ける組織へ

今回ご紹介するのは、非エンジニアの2名チームが「未来ドリル」を通じて成し遂げた、経営のあり方を根底から変える野心的な挑戦です。

彼らが挑んだのは、経営者の「脳内」をデジタル化し、組織全体の意思決定を劇的に加速させること。その核となったのは、半年分・実に81万件に及ぶ膨大な対話ログでした。



現場の課題:経営陣の「時間不足」と意思決定の「属人化」


組織が成長するにつれ、あらゆる階層で「意思決定」に関する悩みが深刻化していました。

  • 経営陣の悩み:自分宛の相談が多すぎて対応しきれず、意思決定を誰かに任せたくても任せられない。


  • メンバーの悩み:経営陣に相談したいが多忙そうで遠慮してしまう。また、過去の自分の判断や行動を覚えておらず、同じパターンの問題に対して何度もゼロから検討し直す必要がある。


「自分がもう一人いればいいのに」――そんな切実な課題を解決するための挑戦が始まりました。



解決策:81万件のログと「100の質問」が創り出す、もう一人の社長


チームは、AI(GeminiやOpenAI Vector Store)を駆使し、2つの画期的なボットを開発しました。


  • 自身の過去を味方につける「分身ボット」 : 自分宛のチャットツール(Slackなど)のメンションを解析し、過去の自分の言動から最適な意思決定を提案します 。過去半年分の膨大な発言ログ(約81万件)をデータベース化し、AIが類似のケースを探し出して返信案やネクストアクションを自動生成します。


  • 経営者の思考を再現する「社長ボット」 : 社長らの「考え方」そのものを学習したボットです。単なる口癖の模倣ではなく、これまでのインタビュー記事や中期経営計画、さらにはAIが生成した「価値観を深掘りする100の質問」への経営者の回答を学習させることで、本人の判断軸を再現しました。




劇的な成果:組織に宿る「暗黙知」の資産化


このプロジェクトは、一人の頭の中にあった「判断のコツ(暗黙知)」を、誰でも引き出せる「組織の資産」へと変貌させました。


  • 意思決定の安定化:実証実験では、試用者複数名と社長本人から「社長が言いそうな回答が返ってくる」と高い評価を得ました 。人事領域や開発領域の複雑な相談に対しても、一定の精度で返信案が生成できることが確認されています。


  • 効率的な運用システム:タイムアウトを回避する非同期処理を組み込むなど、重い解析処理もスムーズに実行できる実用的なツールとして完成しました。




未来への展望:さらにリアルな「意思決定パートナー」へ


チームの目標は、これを一過性のデモで終わらせないことです。

今後は、人による暗黙知データが蓄積されている採用選考やカスタマーサポートといった領域へ横展開し、「この担当者ならどう判断するか」を代行するツールの開発を目指します 。将来的には、よりリアルな対話形式への拡張も視野に入れています。

「独断で決めてない?」「ボットに相談済です!」――そんな会話がオフィスで当たり前になる日を目指して。 A.I.KENは、リーダーの想いや判断基準を組織の隅々にまで浸透させ、誰もが迷いなく、自信を持って次の一歩を踏み出せる未来をこれからもサポートし続けます。

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